歯科医師は20年前まで、歯科治療は虫歯を削って詰めて、かぶせて、悪くなったら抜くといった治療が当たり前で、それがベストだと疑わずに診療を行っていました。しかし、これが間違っているということに歯科医自身気付き始めたのです。それは詰め物やかぶせ物をしても、平均10年前後しかもたないということが近年わかってきたのです。つまり、詰めたり、かぶせたりを繰り返していると、二次的な虫歯が必ずでき、歯の寿命が短くなることが統計で明らかになりました。

それでは歯を長くもたすにはどうしたら良いでしょうか。自分の歯をできるだけ削らないのが一番だということです。そのためには定期的に検診を行い、虫歯や歯周病にならないように、お口の清掃や、予防のためにフッ素塗布を1年に数回行うことが重要です。これらの事を定期的に行うことにより虫歯になりにくくなり、歯周病にもかかりにくくなります。日本歯科医師会が目標に掲げる｢８０２０｣つまり８０歳まで２０本、自分の歯を残し、おいしく食べることができる事が可能になるのです。

吉田歯科医院では15年前から治療方針を｢予防中心｣の歯科医院に方向転換をしました。つまり、歯が悪くなってから治すのではなく、歯を長く持たすために悪くなる前に先手を打って積極的に予防していく｢予防歯科｣を立ち上げたのです。その結果、１年に3回～４回定期的な検診とお口の中の歯石除去、フッ素塗布を含めた歯科衛生士によるプロフェショナルクリーニングを続けておられる方の歯の残存率は目を見張るものがあります。

｢予防歯科｣は確実に歯の寿命を延ばすということが明らかになりました。親知らず4本を除いた成人の永久歯は28本あります。あなたは歯が何本ありますか？１０代～３０代の方は20本以上ある方が多いと思います。でも20本以下の方も、まだ手遅れではありません。予防を始めませんか？

口コミで、初めて当院に来られる方に｢こんな、お掃除してもらったことない｣と、言われる事がたまにあります。悲しいかな、未だにお掃除もせずに、虫歯を詰めたり、冠をかぶせたりする歯医者さんも多いのも事実です。

歯のお掃除（歯ぐきを引きしめる治療）をせずにかぶせ物をすることは基礎工事をせず、家を建てることと同じなのです。